子育て

【保育士が解説】モンテッソーリ1歳の育ちと家庭での声かけ・環境づくり

1歳を迎えると、子どもは驚くほど「自分でやりたい!」気持ちが強くなります。
スプーンを握る、コップを持つ、食べ物に触れて確かめる──
この一つひとつが、モンテッソーリ教育で大切にされる「自立の芽」です。

■この記事は、こんな方に向けて書いています

・1歳の子の「やりたい」を尊重してあげたい保護者の方
・初めての子育てで声かけや見守り方に迷う方
・モンテッソーリ教育を家庭で実践してみたい方
・食育や無添加の安心な暮らしを大切にしたいご家庭

私のXでも、モンテッソーリ教育や
子どもの挑戦を見守る視点に多くの反響をいただきました。

特に多かったのが、
「1歳の関わり方や食事環境を知りたい」という声です。

すず
すず
私は現役の保育士・学童支援員であり、
モンテッソーリ教師の資格も持っています。

「1歳のやりたい!を尊重することは、
一生の学びにつながる」
保育と子育ての現場で、そう確信してきました🌿

1歳は、触って、つかんで、注いで、こぼして、並べて、選んで…
“手を使った体験”から脳がぐんと育つ時期。
そして、この発達を深く支える場所は、家庭の中です。

家庭の食卓は、子どもの「生きる力」を育てる最高の学びの場。
食育の視点を取り入れたモンテッソーリの関わりは、
1歳の心と体の成長を、驚くほど豊かにしてくれます。

この記事では、

・1歳のモンテッソーリ教育の基本
・家庭でできる食育環境づくり
・食卓で生まれる自立・集中・味覚の育ち
・子どもを伸ばす声かけ
・忙しい日でも無理なく続ける工夫

を、保育士目線で分かりやすくまとめました。

「特別な教具が必要?」
「時間がなくてじっくり待てない…」
そんな悩みも大丈夫です。

毎日の食卓の中で、ゆるやかにモンテッソーリの要素を取り入れるだけで、
子どもの“できた!”と自信が積み重なり、自己肯定感につながります。

🍚 食育や安心な食材選びをより深く知りたい方へ
以下の記事では、乳幼児期の味覚づくりや無添加食材の選び方も詳しく解説しています。

👉【保育士が解説】乳幼児の食育|家庭でできるモンテッソーリ流10の工夫

👉 【2025最新版】スーパーで買える無添加食品ランキング|保育士ママが選ぶ安心・安全なおすすめ商品

👉【2025年】安全な油ランキング6選|スーパーで買える無添加を用途別に比較

1歳の「やってみたい!」を大切にしながら、
食卓からモンテッソーリの子育てを始めていきましょう🌱

 

目次

モンテッソーリの1歳とは?この時期の発達と「敏感期」

1歳は、モンテッソーリ教育でいう
敏感期」=心と体の吸収力が最も高い時期です。

視覚・触覚・味覚・音・匂いなどのすべてが学びに直結し、
特に 感覚の発達自立の芽生えが大きく育ちます。

食卓はその成長が最も現れる場所です。

1-1:1歳は“感覚が一気に育つ時期”

この時期の成長の中心は
手を使った感覚の経験」です。

1歳の食事中の動きはすべて学びです

  • 手でつかむ
  • 指でつまむ
  • スプーンを握る
  • 入れる/出す
  • 持つ/置く
  • 注ぐ

すず
すず
保育園でも、1歳児の食事は“手を使って脳を育てる時間”として、大切にしています🌿

食事では 五感を総動員します。

  • 触感(ざらざら/ツルツル)

  • 重さ

  • 温度

  • 香り

この豊かな刺激の積み重ねが、
判断力・集中力・思考力の土台になります。

1-2:“自分でやりたい!”が芽生える時期

1歳は、「自分でやりたい」が一段と強くなる年齢。

  • スプーンを持ちたい

  • コップで飲みたい

  • 食べ物を触って確かめたい

これらは、すべて 自立心の育ちにつながる姿です。

大人の目線では失敗に見えることも、全部が成長のプロセス。

✔ スプーンがうまく運べない
✔ 水をこぼす
✔ 食べ物を握りつぶす

すべてが
「できるようになるための経験」です。

🌱 食卓で育つ力

  • 道具の使い方

  • 力加減

  • 指先と手首の調整

  • どうすれば成功するか考える力

これらの積み重ねが、
後の 言語・集中・協調性・運動機能にもつながります。

すず
すず
保育園でも、子どもが落としたスプーンを
すぐ取り上げたりはしません😊
「自分で握って食べられた」の経験を大切にしています。

1-3:1歳で大切にしたい「育ちの5つのキーワード」

食卓に自然と入っている学びは、
すべてモンテッソーリ教育と一致しています

子どもの発達を支える 5つの力

  • 集中(夢中で取り組む)

  • 模倣(大人の動きを真似する)

  • 反復(できるまで繰り返す)

  • 成功体験(「できた!」の喜び)

  • 観察(人の行動を見て学ぶ)

特に 反復→成功体験の流れは、
自己肯定感を大きく育てる学習サイクルです。

食卓での小さな積み重ねが、
子どもの人格形成にまでつながっていきます。

■🍚食育とのつながり

1歳の食卓は、自然と 「食育の黄金期」 になります。

  • 食べ物への興味

  • 本物の素材の味

  • 食材に触れる体験

  • 自分で選ぶ経験

この時期に経験したことが、
味覚・食の価値観・感謝の気持ちを育てます。

🔗 もっと深く知りたい方はこちら

家庭でできる乳幼児の食育の始め方モンテッソーリ教育を取り入れた実践アイデアがわかります。

👉【保育士が解説】乳幼児の食育|家庭でできるモンテッソーリ流10の工夫

■🌿まとめポイント

  • 1歳はモンテッソーリ教育でいう「敏感期」

  • 食卓は手先の発達や脳の成長の宝庫

  • 「自分でやりたい」は自立の芽

  • 失敗も含めて大きな学び

  • 集中・反復・成功体験が育つ

  • 食育の基礎が自然と身につく

すず
すず
1歳の成長は本当に豊かです。
毎日の食卓から、子どもの“やってみたい”を応援してあげましょうね🌱

モンテッソーリ1歳で大切にしたい声かけ(保育士が実例で解説)

1歳は「言葉で説明するよりも、体験で理解する時期」。
だからこそ、大人の声かけは“教える言葉”ではなく、
子どもの挑戦を尊重し、背中をそっと押す言葉が大切です。

すず
すず
保育園でも、1歳児さんに言葉を重ねすぎると
集中が途切れたり、挑戦する意欲がしぼむ姿をたくさん見てきました😊
大切なのは「少ない言葉」と「温かい視線」です🌿

ここでは、保育現場と我が家で実践してきた
1歳の「育ちを支える声かけ」を厳選して紹介します。

今日の食卓からすぐ使えるものばかりなので、ぜひ取り入れてみてください🌱

2-1:余計な言葉を足さない。「見守る声かけ」が1歳を伸ばす

1歳は、

  • 目で見た情報

  • 手の動き

  • 聞こえる言葉

この3つを同時処理できません。

だからこそ
言葉は必要最低限がベストです。

■🍀 成長を支える肯定的な声かけ

💬「やってみる?」
→ 主体性を尊重する

💬「待っているね」
→ 成功までの時間を渡す

💬「できたね!」
→ 子どもの達成をそのまま言葉にする

💬「ありがとう」
→ 誰かの手と命で食が届くことを伝える

■🚫 1歳の挑戦を止めてしまうNGワード

NGワード 理由
「早くして」 焦りと失敗への恐怖心を生む
「違うよ」 自発的な挑戦を止める
「まだ無理」 自信を削る
「危ない!」連発 探究心が萎縮する

※危険は落ち着いた声で短く伝えるのがポイント

2-2:結果より「プロセス」を喜ぶ声かけが、自立心を育てる

1歳の“学び”は、成功よりも 挑戦のプロセスの中にあります。

  • 水をこぼす

  • スプーンを落とす

  • 時間がかかる

全部OKです。

■🍀 プロセスを支える声かけ例

💬「ゆっくりで大丈夫」
→ 焦らず挑戦できる安心感

💬「どうしたらうまくいくかな?」
→ 自分で考える力が育つ

💬「ここまで自分でやったね」
→ 過程を認める言葉は自己肯定感の土台

すず
すず
モンテの教室でも、集中している時はほとんど声をかけません。
沈黙は「あなたを信じている」というメッセージ🌿

3-3:「失敗しても大丈夫」という声かけが、勇気と自信を育てる

1歳は失敗の積み重ねで育つ時期です。

  • こぼす

  • 崩れる

  • 持てない

それでも挑戦している姿そのものが宝物

■🍀 失敗を成長に変える声かけ

💬「またやってみる?」
→ 挑戦を継続に変える魔法の言葉

💬「できるまで一緒に見てるよ」
→ 見守りの安心

💬「少しずつできてきたね」
→ 小さな前進を拾う力が自己肯定感に

保育園では、

  • 声を重ねすぎると動きが止まり

  • 必要な瞬間だけ声を添えると集中が深まり

子どもの手の動きと心が伸びることを何度も見てきました。

🌿声かけの本質:教えるのではなく“育ちを信じること”

モンテッソーリ1歳における声かけの根っこは、

「できるように準備して、できるまで見守る」

これに尽きます。

  • 手を伸ばしたら挑戦したいサイン

  • 困ったら助けを求める

  • 集中していたら言葉を挟まない

子どもの成長の邪魔をしない姿勢が、成功体験の積み重ねに直結します。

すず
すず
子どもは自分の力で成長する力を持っています。
大人は“成功の前に立ちはだかる壁”にならないことが一番の応援なんです🌱

■🍚食育とのつながり(無添加・素材の味)

1歳は味覚が育つ黄金期。
だからこそ 無添加でシンプルな調味料が大切です。

  • 本物の素材の味

  • 香り

  • 食感

これらが、
味覚の土台や食べ物への感謝の心につながります。

🔗あわせて読みたい

忙しい日でも無理なく続けられる“食育の工夫がわかります。

👉【保育士が解説】乳幼児の食育|家庭でできるモンテッソーリ流10の工夫

✨まとめ:1歳の声かけは“挑戦を応援する言葉”で

✔ 言葉は少なく
✔ 助けは必要な時だけ
✔ 結果ではなくプロセスを喜ぶ
✔ 失敗しても「やってみたい」を大切に

その積み重ねが

  • 集中力

  • 自信

  • 味覚

  • 自立心

すべての土台になります。

すず
すず
食卓は、1歳の成長そのもの。
その瞬間を一緒に喜べる時間になりますように🌿

1歳のモンテッソーリ食育におすすめ|絵本・知育・食育グッズ

「モンテッソーリって、特別な教材が必要なの?」
「1歳の食育に、何を用意すればいいのか分からない…」

そんな不安を持つ方も多いと思います。

結論からお伝えすると、
高価な教具をそろえる必要はありません。

1歳のモンテッソーリ食育で大切なのは、
“教える道具”ではなく、「自分でできる環境」を支える道具です。

■1歳の困りごと、実は「環境」で解決できます

1歳頃の食事や遊びで、よく聞く悩みがあります。

  • スプーンを投げてしまう

  • 食べさせないと進まない

  • 集中が続かない

  • すぐ飽きる・ぐずる

これらは、意欲がないのではなく「合っていない」だけの場合がほとんど。

  • 手に合わない

  • 重すぎる

  • 操作が難しい

そんな状態では、「やりたい!」が途切れてしまいます。

■モンテッソーリ流のグッズ選び・3つの基準

1歳に向いた絵本・知育・食育グッズには、共通点があります。

  • 操作がシンプル(入れる・出す・持つなど)

  • 子どもサイズ(軽い・持ちやすい)

  • 自分で始めて、自分で終われる

これだけで、集中力と「できた!」が驚くほど変わります。

すず
すず
保育園でも、道具を変えただけで
「食べない子が食べるようになった」
「集中しなかった子が黙々とやる」
そんな変化を何度も見てきました🌿

■絵本・知育・食育グッズは「子どもの代わりにやらない」ための味方

1歳は、失敗しながら学ぶ時期です。

  • こぼす

  • 落とす

  • 時間がかかる

でも、
子どもに合った道具があれば、大人が手を出さずに見守れます。

つまりグッズは、
「教えるため」ではなく
「やりたい気持ちを邪魔しないため」 のもの。

■こんなご家庭に特におすすめです

  • つい手伝いすぎてしまう

  • 食事のたびに疲れてしまう

  • 「待つ」が難しい

  • 子どもの自立を大切にしたい

絵本・知育・食育グッズは、
親を助け、子どもを伸ばす環境づくり につながります。

このあとでは、
保育士・子育て経験をもとに選んだ

  • 絵本

  • 知育グッズ

  • 食育グッズ

「なぜおすすめなのか」理由つき で紹介します。

「どれを選べばいいか分からない」という方は、
参考にしてみてくださいね🌱

■ 1歳のモンテッソーリ食育におすすめ|絵本・知育・食育グッズ【具体例】

ここでは、
「モンテッソーリの考え方を家庭で取り入れたい」
「1歳の“やりたい”を応援したい」
そんな方に向けて、実際に役立つものだけを厳選して紹介します。

どれも

✔ 特別な知識がなくても使える
✔ 子どもが自然に集中できる
✔ 親の手出しが減る

という共通点があります。

7-1📚 1歳におすすめの絵本|ことばと世界が広がる

1歳の絵本選びで大切なのは、
理解しやすさと繰り返しです。

 おすすめ例

  • 『だるまさんが』シリーズ

  • 『いないいないばあ』

おすすめの理由

  • 短く、展開が予測しやすい

  • 同じ言葉や動きが繰り返される

  • 子どもが「次が分かる」喜びを感じやすい

👉 絵本は「読む教材」ではなく、
同じ世界を一緒に味わう体験
毎日同じ1冊でも、十分価値があります。

すず
すず
保育園でも、1歳児さんはお気に入りの絵本を何度も持ってきます。
飽きているのではなく、「分かる」「できる」を楽しんでいるんですよ🌿


7-2🧩 1歳向け知育グッズ|手を使って“考える力”を育てる

モンテッソーリ教育では、
指先=脳と考えます。

■ おすすめ例

  • 型はめパズル(ボーネルンドなど)

  • 入れる・出す遊びのおもちゃ

おすすめの理由

  • 正解がひとつで分かりやすい

  • 自分で試して、自分で気づける

  • 繰り返しやすく集中が続く

 

  •  ボタンを押すだけ・音が鳴るだけのおもちゃより、
    「どうしたら入る?」と考える道具が向いています。



7-3🍽️ 1歳の食育に役立つグッズ|“自分で食べたい”を支える

1歳の食事で大切なのは、
上手に食べることより
自分でやってみたい気持ち」を守ること。

■ おすすめ例

  • 子ども用スプーン

  • 軽くて割れにくい子ども用の陶器製食器(安定感があります)

■おすすめの理由

  • 握りやすく、手の動きが安定しやすい

  • 失敗してもやり直しやすい

  • 大人が手を出さずに待てる

👉 道具を変えるだけで、
「食べさせないと進まない」から
「自分で食べようとする」へ変わることも多いです。

すず
すず
1歳の食事は時間がかかって当然。
でも、自分でスプーンを握った経験は、
その子の“自信”としてしっかり残ります🌱



■ 迷ったらこれ

  • 高い教材はいらない

  • キャラクターよりシンプル

  • 「自分でできる」かどうか

  • 大人が楽になるかどうか

グッズは、
子どもの代わりにやるためのものではなく、
子どもを信じて待つためのサポート役
です。

🔗 あわせて読みたい

モンテッソーリ教育の考えをベースに、家庭ですぐ実践できる食育の工夫を、保育士目線でわかりやすく解説しています。

👉【保育士が解説】乳幼児の食育|家庭でできるモンテッソーリ流10の工夫

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🌱 ひとことまとめ

1歳の「やってみたい」は、
環境と道具でぐんと伸びます。

完璧を目指さなくて大丈夫。
ひとつ整えるだけで、
食卓や毎日の関わりが少し楽になります。

今日できることから、
モンテッソーリの食育を始めてみてくださいね🌿

🍚 1歳の食卓づくりを、もう少し具体的に知りたい方へ
👉【保育士が解説】乳幼児の食育|家庭でできるモンテッソーリ流10の工夫

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
子どもの手の動きひとつひとつが、
未来につながっています。
一緒に、その成長を見守っていけたらうれしいです🍀

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現役の保育士/学童支援員。 モンテッソーリ教育を取り入れた“やさしく見守る子育て”を発信しています🌱 3人の子育て経験と、30年の無添加×生協生活から、安心な食と食育のヒントをお届けします。
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