こんなことでお困りではありませんか?
「買い物に行ったら買ってもらうまで泣く」
「電車の中で騒ぐ」
「自分でできることも『いやだ、やって』と言って自分でやろうとしない」……
こんな時は、大人はイライラしたり、お手上げになってしまいますね。
どの子にも『イヤだ』と言い張る時がやってきます。
というお悩みにお答えします。
今回は、子どもの「イヤだ」の対応について解説いたします。
私は、モンテッソーリ教員免許を取得し実践園で勤めてきました。
現在保育士と学童支援員をしています。
また、自分の子育てでもモンテッソーリ教育を実践して3人の子どもを育てました。
その経験を生かしてお伝えします。
この記事を読んでわかること
- 子どもの「イヤだ」という時の具体的な関わり方
- 子どもの「イヤだ」という時の関わるポイント
- こどもが「イヤだ」という背景(理由)
- 子どもが「イヤだ」と言ってお困りの方、
- 子どもの育ちに関わっている方に
お届けします。
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目次
「イヤイヤ」の子どもの対応は5つのポイントで
3歳くらいまでのイヤイヤは、自分のやりたいこと、本能に従った行動をします。
それで、大人が説明しても子どもは聞こうとはしません。
ところが、3歳を過ぎてくると理性と本能のつり合いが取れてきます。
そして、5歳頃には理性がまさるようになってきます。
つまり、3歳から5歳のイヤイヤは自立の始まりといえます。
子どもが「イヤ」ということは自分の意志を持った証拠です。
大人もそこを踏まえたうえで、子どもの自立を支えていきましょう。
子どもが「イヤだ」と言ってきかない時の手立てのポイントをご紹介します。
子どもの「イヤだ」に付き合う5つのポイント
- 子どもの自尊心を傷つけないようにします
- 小さいことでも成長を認めてあげます
- 子どものペースを大事にします
- 自分でやりたい気持ちを尊重します
- 肯定的に向き合いましょう
それでは解説していきます。
1,子どもの自尊心を傷つけないようにします
子どもは一個の人格として誇りと、感じやすい心を持っています。
敬意をもって接しましょう。
子どもの気持ちを受け止めます。
大人に理解してもらっていると感じられることが必要です。
じっくりと時間をかけて、子どもの言うことに耳を傾けてやりましょう。
「どうしたいの?」「やりたいの?」「むずかしいんだね」
子どもに敬意をもって接することについては
【モンテッソーリ教育とは】おうちで実践、7つの方法で子育てに安心感を
2,小さいことでも成長を認めてあげます
子どもはできたものを見せに来ます。
また、できたことを報告してくれます。
このように、子どもは大人に認めてほしいのですね。
「やれたね」「最後までできたね」「手伝ってくれて助かるよ」「ありがとう」
後回しにせずにその都度よく見て、認めるようにしたいものです
それが、次につながる原動力にもなっていきます。
3,子どものペースを大事にします
子どもの時間の感覚は、大人と違ってゆっくりです。
ですから、子どものそばでは、動作もゆっくり慎重にしてください。
子どもは急に言われても、気持ちも動きもすぐにはできません。
次の予定がある時は、急かさないで済むように、心積もりができる言葉かけをします。
また、まわりの大人の動きが丁寧であれば、おのずと子どもも丁寧に取り組むようになるでしょう。
その他、少しの時間でもいいので、子どもとじっくり関わるようにしたいですね。
子どもが何かに取り組んでみて、思ったより苦心しているような場合は、「一緒にしようか?」と声掛けができるといいでしょう。
4,自分でやりたい気持ちを尊重します
大人が一つ一つ指図して子どもを動かすことはやめましょう。
「自分でやってみたい」「この次はこれにしよう」などと、子どもなりに考えたいことややってみたいことがあります。
子どもの気持ちを大事にしていきたいですね。
一人でできるように、ゆっくり教えてあげましょう。
【おうちモンテ】家庭で自己教育力を高める育児のコツ9選、子どもが一人でできるためには
5,肯定的に向き合いましょう
「だめ」「まだ無理よ」「ほら、間違った」などといった言葉を避けて肯定的に話しましょう。
「できたね」「ここができたら出来上がりだね」というように肯定的なとらえ方をします。
すると、子どもは自信につながり、次のことに挑戦していく力になります。
「イヤイヤ」の子どもの対応は5つのポイントで、その具体例
子どもがこんな風に「イヤだ」と言って、泣き出します。
さて、どうしたらいいのでしょう?
- 自分でできることも自分でしようとしない
- やめてほしいことを繰り返す
- 遊んだものを片付けない
- 買い物でダダをこねる
- 乱暴したり、相手がイヤなことを言う
1,自分でできることも自分でしようとしない時
子どもがやってほしいという時はやってあげても大丈夫です。
そのうち、「もういい」と言ってきます。
それまでは甘えさせてあげましょう。
自分でするのを喜びにしていた子どもがやってもらいたくなるのには、理由があります。
「疲れている」「甘えたい」「ちょっと嫌なことがあった」「不安を感じる」…などがあるかと思われます。
「親に癒されたい」、そんな気持ちもあるのでしょう。
大人でも、いつもの調子が出ない時や、スローペースになる時がありますよね。
子どもは満足できたら、またいつものように前に進んでいきます。
気持ちを受け止めてあげましょう。
そして、子どもの様子をみながら励まして進めていきます。
手や口を出さず、子どもに任せてみるなど、ローライフで心にゆとりある子育てを目指してみてはいかがでしょうか?
イライラして余裕がない子育て、子供とスローライフな生活で改善させましょう https://tumikitosuzu.com/slow-life-child-care/
2,やめてほしいことを繰り返す時
子どもは「こんなことをしても僕が好き?」と確かめたくなる心があるのです。
大人は子どもに「そんな子はもう知らないからね」「そんな子どもはうちの子じゃありません」などといったことばをなげかけていませんか?
大人は何気ない言葉でも、繰り返し言われていると不安で、「ほんとうに僕のこと好きかな」と試してしまうのです。
やめてほしいことを繰り返すような時には、まわりの大人が優しさを向けてあげましょう。
膝にのせて、お話したり、本を読んであげたりして、ゆったりした時間を作ってください。
マッサージしたり、頭をなでてあげたりするなど、スキンシップを多くとることもしてみて下さい。
それらは、1回したからといって急激な変化が見られるわけではありません。
しかし、毎日繰り返すうちに、気づいたら子どもに変化が見られてきたと感じる時がやってきます。
長い目で見るようにしましょう。
もう、できるようになったことでも、「見ててあげようか?」などと尋ね、応援している心を示してやります。
3,遊んだものを片付けない
子どもにやる気をおこす7つの工夫
- 子どもの目の高さの棚を用意する
- その棚のどこにどのおもちゃを置くか決める
- 種類ごとに分けられた箱に入れる
- ラベリングを目安に片付ける
- 1つ終わったら片付けてから次のを出す決まりを作る
- 続きにしたいモノを置くところを作る
- はじめのうちは、大人も一緒に片付けてやる
子どもに片付けるように言うばかりでは先に進みません。
子どもが一人でできる工夫が必要です。
上記の7つの工夫を参考にして、子どもと話し合って片付けの決まりを作ってみましょう。
そのためには、まずは大人が手本を見せていくことが必要です。
習慣となるように、家族みんなで協力して子どもを後押ししていきましょう。
もう片付けない子供にイライラしません、7つの工夫で片づける習慣をつけましょう
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4,買いものでダダをこねる
買ってほしい、自分で持つんだった、選ぶのに時間がかかり過ぎて待ってもらえない…
子どもは子どもなりの理由で思い通りにならずに駄々をこねることがあります。
こんな時は、大人でも泣きたくなるくらい困ってしまいますね。
こんな時、子どもは困らせようとしているのではなく、思うようにはいかないことが悲しいのです。
そして、思うようにならない事があることを学んでいきます。
大人は、イライラしたり、怒りつけたり、無視するのではなく、
今この子は思い通りにならないことを乗り越えているんだというように受け取ってみて下さい。
子どもに対する言葉かけも違ってくるでしょう。
もう一つ気に留めておくことがあります。
それは、子どもの心は「もの」では満たされません。
子どもの要求する「もの」を買ってあげたとしても、今度はまた、他の「もの」が欲しくなっていくでしょう。
では、どうしたらいいのでしょうか?
周りの大人(親)は、「もの」以外で、子どもの心を満たしてあげるようにしましょう。
つまり、手をかけてやるのです。
子どもの要求に親が、自分の気持ちや心や体、時間で答えていくと、子どもは「もの」を要求しなくなっていきます。
例えば、
- 手作りで、食べたいものを作ってやる
- 図書館に行って好きな本を選んでもらい、それを読んでやる
- レゴで一緒に遊ぶ
- 一緒にふろに入る
など、子どもの要求にできるだけ答えてやってみて下さい。
心を満たしてあげると、次々に「もの」を要求してくることがなくなってきます。
そうして、子どもは本当に自分を大切にしてくれる人を信じていきます。
また、大切にされている自分に安心する、つまり、自分に自信が持てるようになっていきます。
小さいことからコツコツと積み上げていくことが、子どもの要求を減らしていく近道なのかもしれません。
5,乱暴したり、相手が嫌がることをいう
c
「欲求不満」になると、人は攻撃的になります。
大人もそういうことがあると思います。
自分に置き換えて考えてみると、子どもの気持ちがわかる部分はないでしょうか。
そのうえ、子どもは欲求不満が続くと「赤ちゃん返り」もするのです。
たとえば、
- 少しのことで、攻撃的になる
- 他の人から何かされたら大げさに騒ぐ
- 大人にやさしくされるとベタベタ甘えてくる
などといったことが目立つようになります。
では、どう対応したらいいのでしょうか?
- 「叩かないよ」「かまないよ」とはっきり伝えてやりましょう
- どうしてそうするのか話を聴いてやります 「どうしたの?」
- 「~な気持ちだったんだね」と気持ちを言葉で表してやりましょう
- 「こんな時はどうしたらいいの?」と尋ね、一緒に考えてあげます。
しかし、こういう状況になる根底には、気にとめておきたいことがあります。
それは、どうして欲求不満になっているかを周りの大人が考える必要があります。
その子の言動を見て、
- どういう時にそういうことが起こりがちなのか?
- その子は何に困っているのか?
- 周りの大人が改善していったらいいことは何か?
ということを関わる大人で、検討し、意見を交わし合うことも必要でしょう。
- 子どもは日頃から、こうしてほしいと思っていることは十分にかなえられているのか
- 指示や命令の言葉かけが多くなっていないか
こういう視点で見ていきます。
「イヤイヤ」を言うの子どもの背景(理由)を知って対応しましょう
子どもの言う「イヤ」には次のような理由があります。
- むずかしい
- 不安
- 嫌い
- できない
- 大人はどうするのかな?
1,むずかしい
子どもの成長は一人一人違います。
子どもが何度もやって「これで大丈夫」と納得できたら自分で次のステップへと移っていきます。
大人はせかさず、ゆっくり付き合っていきたいですね。
2,不安
できるかどうかわからない時、「イヤ」と表現してしまうことがあります。
「ちょっと待って」という意味で「イヤ」といっているのかもしれません。
「イヤ」という言葉にすぐに反応せず、話を聞いてあげるなど、子どもの気持ちを汲み取ることをしてみましょう。
3,嫌い
子どもは、反射的な判断で「イヤ」ということがあります。
大人もこどもの言葉だけで判断せず、子どもの思いをどうくみ取っていくか考えます。
「~するべき」「~しなければならない」といって無理にさせて、うまくいかないと、子どもは傷つくこともあります。
子どもが失敗感を抱かずに前向きに取り組むよう配慮していきたいものです。
4,できない
子どもには、まだできないことがたくさんあって当然です。
失敗を繰り返しながら、上手にできるようになっていくものです。
しかし、失敗を気にする子もいます。
そういう場合、まわりの大人は、できる、できないにこだわらず、やってみたことを評価していきたいですね。
また、子どもがし易いように環境を整えていくのは大人の役目です。
それには、子どもの言動をキャッチしていくことが必要です。
5,大人はどうするのかな?
大人の期待が大きいと、子どもは大人の反応を気にするようになります。
「イヤ」といったら大人たちはどうするかな?と思うのです。
とっさに「イヤ」という言葉が出るかもしれません。
大人は子どもの一言一言に左右されるのではなく、
子どもの気持ちを受け止めてやる態度を示しましょう。
まとめ
3~5歳の子どもは、
赤ちゃんの時のような反射ではなく、考えて行動できるようになってきます。
また、「イヤ」という言葉で、自分の気持ちを表すようになります。
つまり、自立の始まりです。
この時期の「イヤだ」という子どもから出た言葉について、どう対応したらいいかをまとめました。
子どもが「イヤ」と言うことで、イライラしてしまうという方もいるかもしれません。
この記事では、子どものイヤイヤについての対応の具体例、関わる時のポイント、その言葉の出る背景(理由)をまとめました。
子どもの育ちを知って成長を楽しんで見守っていってほしいと思います。
また、ママの負担を少しでも軽くし、子育てをゆとりをもって楽しんでいけたらと願っております。
子どもが歩くのがイヤイヤと言ってお困りの場合は
子育て楽しめないママへ、子どもが「歩くのがイヤイヤ」のお悩みは5つのポイントで解決 https://tumikitosuzu.com/child-rearing/
子どもが「食べるのがイヤイヤ」と言ってお困りの場合は
子育てを楽しめないママへ、子どもが「食べるのがイヤイヤ」のお悩みは5つのポイントで対応
https://tumikitosuzu.com/dining-manners/
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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