「イヤだ」「着ない」「これじゃない」「ちがう」「自分で」……
仕事や家事で忙しい中、時計を見ながら急いでいるのに、こんな子どもの頑固な態度にイライラしたり、自分がダメな親なんて考えていませんか?
どの子にも『イヤイヤ期』がやってきます。
子どもの発達を知って、子どもも大人もうまく乗り切る方法を考えましょう。
というお悩みにお答えします。
『ひとりで着がえようとしない子』の対応について解説いたします。
私は、モンテッソーリ教員免許を取得し実践園に勤めてきました。
現在保育士と学童支援員をしています。
また、自分の子育てでもモンテッソーリ教育を実践して3人の子どもを育てました。
その経験を生かしてお伝えします。
この記事を読んでわかること
1,「一人で着替えられるようになるため」の具体的な方法
2,「一人で着替えられるようになるため」の子どもとの関わり方
子どもがイヤイヤ期でお困りの方、 子どもの育ちに関わっているいる方に お届けします。
子どもが食べるのがイヤイヤと言ってお困りの場合はこちらを参考にどうぞ
子育てを楽しめないママへ、子どもが「食べるのがイヤイヤ」のお悩みは5つのポイントで対処
https://tumikitosuzu.com/dining-manners/
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目次
子育て楽しめない?「服を着るのがイヤイヤ」な時の具体的な対応
まず、具体的なかかわりの例を取り上げてみましょう。
1,着る衣服を自分で選ばせましょう
大人が用意していませんか?
子どもは9~10ヶ月くらいになると、指さしが始まります。
これがコミュニケーションの始まりです。
「どっちがいいの?」と尋ねれば、自分の好きな方を選ぶことができます。
子どもを一人の人間として尊重することは大切なこと、
そして、その人には自由が必要です。
自由な環境のもとで、子どもは選択能力を発揮させることができます。
例えば、パンツを履く場合でも「どっちがいいの?」と聞いてあげましょう。
選択を学ぶのも、成長にはかかせません。
子どもが自分で衣服を選ぶためには
子どもの年齢にもよりますが、段ボールのみかん箱くらいの大きさの箱を用意して、着るものを入れるてみるのはどうでしょう。
また、他に子ども用のハンガー掛けに季節の服をかけておくのもおすすめです。
少ない数の中から選ぶと選びやすくなります。
そして、子どもにとって衣服の出し入れがやり易くなります。
2,着脱しやすい物を用意してやりましょう
子どもが自分で脱ぎ着しやすい衣服
- 形がシンプル
- 襟ぐりにゆとりがある物
- 綿100%素材
- ボタンやファスナーなどは子どもの発達に合わせて
- キャラクターの物は避ける
詳しく見ていきます。
形がシンプル
後ろにボタンがついている、ボタンが小さすぎるなどのデザインのものは避けましょう。
なるべく、大人の手を借りずに自分で着ることが大切です。
襟ぐりにゆとりがあるもの
頭を出そうとしても、襟ぐりが小さい、しっかりしてかたいなどのデザインでは、こどもがひとりでできません。
綿100%素材
肌触りの良いのよい綿100%の素材の物を選びましょう。
肌にあたる所がチクチクして子どもが嫌がることもあります。
また、デニム生地などは素材が固いので、やわらかいものを用意します。
ボタンやファスナーなどは子どもの発達に合わせて
指先の動きがまだうまくできない時期です。
ボタンの大きいものを選んだり、どのボタンと穴を合わせるか色で分けたりなど子どもの発達に合わせてあげましょう。
ファスナーが難しい時は、マジックテープを利用してもいいでしょう。
キャラクターの物は避ける
キャラクターで衣服を選ぶようになると、そのキャラクターにこだわってしまいます。
衣服を着ることと、キャラクターの物を身につけることが混同してしまいます。
子どもの気持ちが衣服を着ることに集中できるようにしてあげましょう。
3,自分でできたという気持ちを大切にしましょう
子どもは自分でやりたい気持ちがあっても、発達がそこまでできないこともあります。
しかし、子どもは「自分でやりたい」という気持ちでいっぱいです。
そのためには、子どもにどういう手助けが必要なのか、発達段階に合わせて考えて用意してやることが必要です。
「やってごらん、見ててあげるよ」という大人のまなざしも必要です。
子育て楽しめない?「服を着るのがイヤイヤ」な子どもの育ちと対応の5つのポイント
ところで、どうして衣服を着る時に「イヤイヤ」が出てくるのでしょうか?
1歳半から4歳頃の子どもの育ちを見ていきましょう。
1,「やりたい」気持ちが、強い時期です
「イヤイヤ」「自分でする」といいはじめるのは、子どもの自立の出発点といえます。
順調に育っているサインととることができます。
この時期は「無意識」の時期です。
見えない力に突き動かされる時期、まだ自分の気持ちをコントロールすることはまだできません。
やりたくなったら、今やらなければ収まらない感じなんですね。
この『やりたい』エネルギーを抑え込まずに、『できた』につなげていきましょう。
2,できるようになったことを繰り返す時期です
子どもは、できたらそれでおしまいではありません。
嬉しくて何度もやってみます。
そこが大人と違うところ、できたその過程を何度もやってみようとします。
繰り返すということは、子どもが学んでいくうえで欠くことのできないものです。
そんな時は温かい目で見守りましょう。
せっかく自分で着ることができても、それが嬉しくて、一度脱いでみて、もう一回はじめからやり直すといったことも起こります。
時間が許せばさせてあげたいところですね。
3,成功体験が大事な時期です
何かをしてうまくいく成功体験は、いつでも、自分には一人の人間として尊重される人間として価値があるという気持ちになります。
それは、心と体がよりうまく発達していくことにつながります。
衣服を着ることの動作を分析して、子どもができるところは自分でやってもらいます。
できない所は手を貸すこともありますが、いずれにしても最後の動作の部分は子どもにやってもらいます。
そうすれば、子どもは「できた」という気分になっていきます。
この繰り返しがまた、次のことへのやる気につながります。
4、子どもが一人でできる環境づくり
衣類は種類別に引き出しに入れます
下着・パジャマ・ズボンなど、衣服は種類別に引き出しに収納します。
小さい子にも分かるようにイラストの入ったラベルを貼るといいでしょう。
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季節の衣服を選んでかけておく
クローゼットや引き出しの中から着るものを選ぶのは、子どもにとっては大変なことです。
2~3歳頃までは、季節の洋服を2~3着、別にかけておく場所を作ります。
そうすることで、子どもは混乱することなく、自分で選びやすくなります。
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小さな椅子を用意しましょう
靴下やズボンをはく時には、子どもも腰かけて入たほうがスムーズに脱ぎ着できます。
また、落ち着いて、集中できるのでおすすめです。
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5,できるだけ肯定的な態度で接するようにします。
「だめ」「違う」「無理よ」「いけません」「ほらできない」などの言葉ではなく、別の言い方で言うようにします。
できなかったり、できない事を指摘されるとがっかりしてやる気が失せてしまいます。
肯定的で、子どもの手助けとなる言葉が大事です。
子育て楽しめない? 一人で服を着れるようになる大人の見せ方
子どもが一人で衣服の着脱ができるためには、大人の関わりや、環境への配慮も欠かせません。
【おうちモンテ】家庭で自己教育力を高める育児のコツ9選、子どもが一人でできるためには
https://tumikitosuzu.com/parenting-montessori-education/
1,一つ一つの動作をゆっくり見せましょう
例えば、ズボンをはく場合を考えてみましょう。
- ズボンを床に広げて置きます
- ウエストの部分を両手で握ります
- ズボンの足を出す所を子どもに示します
- その方へ、片足をゆっくり入れます…
というように、動作を分析して、一つ一つゆっくり示してやりましょう。
2,順序立てましょう
例えば、ズボンをはく場合を考えてみましょう。
- 下着を履く
- 引き出しからズボンを選んで取り出す。
- ズボンを床に広げる
- ズボンをはく
と言いうように、段取りがあることを見せます。
何かをする時に順序立てる習慣は、子どもの計画性や先を見通す力などを伸ばしてくれます。
3,大人の姿を見せましょう
外から帰って着替える場合など、脱いだ衣服はどうするか、大人の姿を見せてやりましょう。
たたんで、引き出しにしまうのか、ハンガーにかけるのか、汚れ物入に入れるのかなどその都度丁寧にして見せるといいでしょう。
子どもは指図されて行動するのではなく、自分で考えて行動できるようになっていきます。
4,言葉のかけ方にも気をつけましょう
大人が子どもにやって見せる時に注意するといいことがあります。
- 「見ててね」と言葉かけして、集中してみるポイントを示してあげます
- 子どもにとって難しい動作が要求されるところでは、なるべく言葉ではなく、動作で示します
- 子どもが自分でしようとしている時、大人が手伝ったらいいところがある場合は、級に手を出さず、「手伝ってもいい?」と尋ねましょう。
子どもの自己教育力については、モンテッソーリ教育が参考になります。こちらもご覧ください。
【モンテッソーリ教育とは】おうちで実践、7つの方法で子育てに安心感を
https://tumikitosuzu.com/montessori-education/
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
子育てが楽しくないママに向けて、一人で着替えるのがイヤイヤな子どもへの対処のポイントをまとめました。
子どもが気持ちよく自分でできるためには、環境づくりも大切です。
見せ方も具体的に取り上げました。
子どもがイヤイヤと言ってお困りの方が、子どもへの理解をもって、子どもも大人も気持ちを大事にしながら、子育てを楽しんでいただきたいと思います。
子どもが歩くのがイヤイヤと言ってお困りの場合は
子育て楽しめないママへ、子どもが「歩くのがイヤイヤ」のお悩みは5つのポイントで解決
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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