私は現役の保育士・学童支援員のすずです。
「あっ、また始まった」…。 さっきまで兄弟仲よく遊んでいたかと思ったら、もう喧嘩。 親としては、子どもたちがいつも穏やかに、思いやりをもって仲良く遊んで欲しいと思うことでしょう。 しかし、回数が増えてくると気になりますよね。 でも、兄弟喧嘩は実は、マイナス面だけではありません。
この記事でわかること
兄弟喧嘩に対する親の対応5つのポイント
兄弟喧嘩の意外な3つのメリット
子ども同士で解決するための家族ルールの作り方
モンテッソーリ教育の視点からの兄弟喧嘩の捉え方
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兄弟喧嘩、親が対応したい5つのポイント
兄弟喧嘩が起きたら、親はどう対応したらいいのでしょうか。
親が対応したい5つのポイント
① 兄弟喧嘩には注目せず、仲良しの状態に注目する
② 人間同士のあるべき姿を穏やかに繰り返し教える
③ 話を聴く
④ レフリーの役割を担う
⑤ 兄弟を比べない
それでは詳しく見ていきましょう。
1. 兄弟喧嘩には注目せず、仲良しの状態に注目する
兄弟喧嘩が始まってしまったら、なるべく口出しはせず、介入しないようにする方がいいでしょう。
なぜかというと、解決を親にゆだねてしまうことになりかねません。
とかく、兄弟喧嘩は、親の気を引くことになりがちです。
それよりも、兄弟が仲よく遊んでいる時に、嬉しそうに「仲良くしているね」と声掛けする方が子どもの心に届くのではないでしょうか。
2. 人間同士のあるべき姿を穏やかに繰り返し教える
子どもに伝えたいこと
- 弱いものいじめはしない
- 大きい子、強い人が我慢すること
- 小さいからといって許されることばかりではない
- 決まりを守る
伝え方のコツ
- 喧嘩の最中に言うのではなく、落ち着いている時やおやつの時など聞いてくれそうな時に伝える
- 譲った時など、ほめるのではなく、相手が「嬉しそうにしていたね」など、相手の気持ちを代弁する話し方がよい
3. 話を聴く
兄弟喧嘩の解決は子ども同士で行うのが一番です。
しかし、子どもから「ねぇ、聞いて」と言われた時は、聞いてあげましょう。
気をつけること
- ジャッジしないでひたすら聞く
- 感情的にならない
- 双方の話を聴く
聞き上手になるポイント
- 相づちをうつ
- 共感しながら聞く(表情も子どもに合わせる)
- 「それで?」と言葉をかける
- 子どもの言葉を繰り返す
4. レフリーの役割を担う
レフリーとは、ルールに則って行われているかを判断する役目を負う立場のことです。
レフリーは常に中立の立場から、ルールに違反する行為がないかを判断します。
- 子ども同士の関わりを保障する
- 勝ち負けや善悪にはこだわらない
- ジャッジしない
5. 兄弟で比べない
「お兄ちゃんでしょう」「お姉ちゃんなんだから」「お兄ちゃんがあなたくらいの頃はちゃんとできていたのに」…。
こういうことを言われたら、子どもはどう感じるでしょう。
「どうせ自分なんて…」「いつもお兄ちゃんのことばかり褒めて、僕のことを嫌いなんだな」…。
何気なくつぶやいた言葉が、子どもの心を傷つけてしまうことがあります。
同じように育てても、一人ひとり違います。その違いを大切にしたいですね
喧嘩を解決するのは子ども同士が理想です。
親が介入する時は、気持ちを言葉で伝える手助けをする立場で、一歩引いて見守っていきたいですね。
兄弟喧嘩のメリットとは?
兄弟喧嘩が始まると、イライラしてきそうですが、子どもの育ちに大事なメリットがあります。
兄弟喧嘩の3つのメリット
① 人間関係を学ぶ
② コミュニケーション能力が身につく
③ 攻撃性や征服欲が解放される
1. 人間関係を学ぶ
子どもは、兄弟と遊ぶ中で、何でも思い通りにはできないことがあるということを学んでいきます。
たとえ兄弟でも、容赦ありません。 乱暴な言葉を受けたり、時にはたたくなどの暴力もあります。
そうして、がまんや妥協を経験していきます。
兄弟という相手がいるから、学びがあるのです。
子どもは、家庭という小さい世界から、保育園や幼稚園・小学校へと活動が広がっていきます。
兄弟間でのトラブルの経験が、そういう集団生活の中で生かされていくことでしょう。
兄弟喧嘩は社会性を学ぶ第一歩と言えるでしょう。
2. コミュニケーション能力が身につく
子どもは語彙が少なく、伝えるタイミングもつかめないことから、コミュニケーションがうまくいかないことが多くあります。
気持ちが相手に伝わらず、喧嘩になるパターンが多いようです。
兄弟喧嘩をして、痛かったり、悲しい思いを経験し、「そんな時はこう言えばよかったんだ」と理解していきます。 また、親に状況や自分の気持ちを説明する経験も、コミュニケーション能力を育てます。 何事も練習。繰り返すうちにコミュニケーションも上達していきます。
3. 攻撃性や征服欲が解放される
子どもにもいろいろな欲求があります。
思い通りにならなければ、子どもがもともと持っている攻撃性や征服欲が表に出てきます。
そういう欲求をどういう方向に変え、人格の形成にどうつなげていくかが大切です。
兄弟喧嘩は、子どもの健全な攻撃性や征服欲を向上させるいい機会です。 抑えこまず、喧嘩をさせて見守ることも必要でしょう。
兄弟喧嘩、子ども同士で解決するためには
1. 家族でルールを決めておく
家族の中で共通のルールを決めておくことで、言葉での解決に結びつきやすくなります。
家族で会議を開き、みんなで意見を出し合って決めるとよいでしょう。
喧嘩のルールの例
・首から上を攻撃しない
・物を投げない
・噛みつかない
・物で殴らない
・「やめて」と言ったらやめる
・相手にけがをさせない
・蹴らない
2. 話し合いの場をつくる
少し離れたところで頭を冷やすことも必要でしょう。
そして大事なのが話し合いです。
お互いの気持ちを出し合って、相手の気持ちになって考えることが大切です。
解決するのは子どもです。
親が話し合いの中に立つのであれば、子どもの気持ちが互いにわかるよう、言葉を添えてあげるとよいでしょう。
話し合いのポイント
・原因は何か
・悪いのは本当に相手なのか
・自分にいけないところはなかったのか
・「どうしたらいいと思う?」と尋ね、子どもたちで考えてもらう
・場合によっては、喧嘩のルールの見直しについて検討する
兄弟喧嘩の親の対応、モンテッソーリ教育の考えを生かしましょう
兄弟喧嘩について、モンテッソーリ教育の視点から考えてみましょう。
モンテッソーリ教育の5つの視点
① 子どもは往々にして「自己中心的」
② 子どもには敬意をもって接する
③ できるだけ肯定的な態度で接する
④ 子どもは感じやすい存在
⑤ 生活の中に自分で守れる「きまり」が必要
1. 子どもは往々にして「自己中心的」です
いつも自分の気持ちが一番であったり、自分の使っているものに固執しがちです。
相手のことを感じ取る感覚は、まだ十分に培われていません。
本当に相手のことを理解し、思いやりを持つ感覚はもっと後になってから発揮されます。
年月をかけて育っていくものです。 兄弟で喧嘩を経験することは心を育てる大切な一歩です。
そうして、他人との関わりへと経験を広げながら、思いやる心が成長していきます。
2. 子どもには敬意をもって接しましょう
子どもの言うことに耳を傾けましょう。
喧嘩に至るには理由があります。子どもの気持ちと考えが大事にされなければいけません。
そして、子ども自身が家族の大事な一員であると感じることが必要です。
3. できるだけ肯定的な態度で接しましょう
喧嘩を始めたら、
「喧嘩したらダメでしょう」「いけません」「お兄ちゃんらしくないよ」など否定的な言葉をかけていませんか?
子どもには、肯定的な言葉かけや態度で向き合いましょう。
「これは、あなただけが使う物だと思っていたのね」「では、どうしたらいいでしょうね」というように、頭ごなしに否定するのではなく、思いを受け止めながら接していきます。
4. 子どもは感じやすい存在です
子どもは感受性が強く、感情をコントロールすることがまだうまくできません。
言われたことや、されたことをそのまま受け取ってしまい、感情をうまく表現できません。
言葉でうまく説明できない分、手が出たり、投げやりな言葉を発してしまいがちです。
大人はこれらを踏まえて、おおらかに接し、ゆっくりな成長を見守ることが必要です。
5. 生活の中に自分で守ることができる「きまり」が必要です
生活の中に、子どもが自分で納得して従うことのできるような「決まり」があることが大切です。
そういう「決まり」があってこそ、子どもは生活空間の中で安定感を保つことができます。
それと同時に、人間関係においても互いに信頼でき、生活しやすくなります。
▼モンテッソーリ教育について詳しいことはこちらの記事をどうぞ https://tumikitosuzu.com/montessori-education/
まとめ
兄弟喧嘩は一見困ったことのように思えます。
しかし、子どもの成長にとっては社会性を身につける大事な経験です。
- 喧嘩よりも仲良しの状態に注目する
- 話を聴く。ジャッジしない
- 兄弟を比べない
- 子どもを肯定的に受け止める
- 家族でルールを決めておく
子どもたちの力を信じて、温かい目で見守っていきたいですね。
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兄弟喧嘩に向き合う毎日は、心も体も疲れますよね。
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最後までお読みいただきありがとうございました。


