小学校入学を前にした子ども達は、成長も目覚ましく、期待でいっぱいでしょう。
ランドセルや机などの準備も始めますが、忘れてはならないのが『学童保育』。
という お悩みに対してー
現役学童支援員・現役保育士としての経験、私の子育てとモンテッソーリ教員の経験からお『学童保育』についてまとめました。
この記事を読んでわかること
1,学童保育における子どもの生活
2,学童保育の役割とメリット
3,学童保育の申込先と時期、金額
4,学童保育の保護者会について
・小学校入学を前にしてこれから準備される方
・学童保育に興味のある方
にお届けします。
幼稚園や保育園を卒園した子ども達が、新しい環境である小学校に通います。
そのうえ、他の学年も一緒に過ごす学童保育について不安もあるかと思います。
学童保育について、理解を深め、安心して通えるよう用意を進めていきましょう。
学童保育は、地域によって、また、運営主体の違いによっても様々な特徴があります。
問い合わせをする場合も、学童保育の実態を把握してから確認する方が、理解しやすいでしょう。
ぜひ、この記事で、下調べしていただきたいと思います。
なお、活動時間や内容などそれぞれの学童で違いがあるのも特徴です。
この記事では、いろいろな学童において概ね一致されるものを記しています。
詳しくは、検討されている学童にお尋ねください。
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学童保育とは何をする?
1,時間
<平日>
15:00~ 下校して、学童保育へ(場所によっては送迎サービスあり)
15:30 宿題(学習)・おやつ・みんなで遊ぶ(自由遊び)
18:00 帰りの会・自由遊び
19:00 帰宅
<土曜日・長期休み・休校日>
7:00 登所(学習・読書)
9:00 話し合い・連絡・活動・行事など
12:00 昼食(弁当)・片付け(当番)
13:00 自由遊び
18:00 帰宅
各学童で、時間や内容は違いがあります。
また、決められた時間を過ぎると延長料金を徴収されるところもあります。
2,おやつ
子ども達がお楽しみにしている時間です。
指導員の手作りおやつを用意している学童もたくさんあります。
残念なことに、コロナ感染予防のため、子どもが自分で作るおやつは、現在では控えているところがほとんどとなっている現状です。
アレルギーに関しては、職員全員周知して対応しています。
おやつの一例はこちらも参考にどうぞ。
ザクザク「スコーン」、卵・バターなしで子供と一緒に作りましょう
3,宿題・学習
おやつの前後の時間に宿題を済ませています。
ご家庭の要望がある子どもに対しては、声掛けしていますが、その他は、子どもの自由意思に任せているところもあり、学習についても、各学童で違いはあります。
また、子どもが勉強をしていて、わからない所があれば、指導員が考え方やヒントを伝えたりしています。
子どもによっては、学校の近くの塾や学習教室に行ってから学童に来る子もいます。(公文式学習教室など)
このように、学習に関しても保護者の方の話を聞いて対応しています。
4,遊び
学童の特徴は、『生活』と『遊び』の2つがあげられます。
『遊び』は、「学童で生活するうえで、子どもにとっては楽しみであり、息抜きであり、学びの要素が含まれています。
1年生から6年生までが一緒になって遊びます。
もちろん、理解度も体力も経験も違います。
遊びの中で、教えたり、教えられたりしています。
また、低学年のための特別ルールを作って工夫して遊んでいて、大人の口出しがなくてもみんなが楽しんでいます。
やはり、高学年が小さい頃に優しく受け入れられた経験があるからでしょう。
『遊び』は仲間同士の大きな力と学びにつながっています。
<外遊び>
- 野球・サッカー・ドッジボール・三歩当て
- 縄跳び・長縄・ゴム飛び・上か下かまん中か
- 虫取り・散歩・山登り・川遊び
- ままごと・水遊び・モルック
- バトミントン・羽根つき・竹馬・こま回し・一輪車……など
<室内遊び>
- ボードゲーム・カルタ・百人一首
- けん玉・お手玉
- お絵描き・工作・段ボール工作
- 読書……など
【学童で大人気】小学生低学年が喜ぶおすすめボードゲーム13選、家族でも楽しみませんか?
5,長期休暇
春休み・夏休み・冬休みなどの長期休暇は、土曜日と同様に朝から夕方までの保育になります。
時間に余裕があるので、いろいろな行事を計画し、子ども達はいろいろな体験活動ができます。
<体験活動>
- キャンプ・宿泊体験
- 観劇・映画鑑賞・テーマパーク・アミューズメントパーク
- 山登り・川遊び・海水浴・プール
- 工作や農作物の体験活動……など
昼食は、各家庭で弁当を用意していただきます。
6,学童保育と保育園の違い
学童、保育園のどちらもお仕事、もしくは家庭の事情のある家庭の子ども達が通う所ですが、違いを見ていきましょう。
活動を子ども自ら選ぶ
保育園では、保育士の保育計画に基づいて活動しますが、学童保育では、自分でやりたい時間にやりたいことをします。
このように、学童では、『時間』も自由ですが、その他、『空間』(場所)、『仲間』は子ども自ら選んで活動します。
子どもには、『気晴らし』『遊び』『文化』の権利があります。
それは、国連総会で採択された子どもの権利条約第31条にあります。
その3つの権利を学童保育では大事にしていくことが求められています。
学童保育まで、自分で行く
最近は、学校の空き教室を利用して、学童保育の部屋としていることも多く見られます。
また、学校近くにある建物で学童保育がされています。
保育園・幼稚園の間は、保護者の送迎が必要でしたが、小学生になると子ども達は、自分で学童まで行きます。
入学当初は、安全を考えて、指導員が学校まで迎えに行くことが多くあります。
また、学校から学童のある場所まで距離がある場合は、送迎車を出している所もあります。
異年齢の仲間と過ごす
保育園は、同じ年齢ごとのクラス分けされています。
これに対し、学童保育は、1年生から6年生までの子ども達が一緒に生活や、遊びを展開しています。
現代は少子化で、兄弟同士が関わり合う体験も少なくなっています。
学童保育では、異年齢の集団だからこそ、教え合う経験ができる場となっています。
学童保育の対象は?
1,1年生から6年生まで
学童保育の対象児は、1年から6年までとなっています。
低学年は高学年に憧れ、高学年は低学年のこともよく考えてくれています。
特に、毎日の当番活動や行事の時は、抗高学年が力を発揮してくれます。
高学年になると、塾やお稽古事で忙しくなり、学童に来る回数が減る子もいます。
2、保護者がお仕事で、昼間家庭にいない子ども
別添1 放課後児童健全育成事業
1 趣旨
児童福祉法(昭和 22 年法律第 164 号。以下「法」という。)第6条の3第
2項及び放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準(平成 26 年厚
生労働省令第 63 号。以下「基準」という。)に基づき、保護者が労働等によ
り昼間家庭にいない小学校に就学している児童に対し、授業の終了後等に小
学校の余裕教室、児童館等を利用して適切な遊び及び生活の場を与えて、家
庭、地域等との連携の下、発達段階に応じた主体的な遊びや生活が可能とな
るよう、当該児童の自主性、社会性及び創造性の向上、基本的な生活習慣の
確立等を図り、その健全な育成を図るものである。厚生労働省雇用均等・児童家庭局
このように、対象が、
- 小学校に就学している児童
- 保護者が労働等により昼間家庭にいないもの
と定められています。
つまり、
- 子どもの育つ権利を保障する
- 親の働く権利を保障する
学童保育は、上記2つの役割を持つと言えます。
学童保育のいいところは?
1,子どものゆったりとした生活を支さえる
子どもにとって居場所であり、ほっとできる所
「ただいま!」と学童に来ると、「お帰り」と指導員が迎える学童保育、子どもにとって は、ほっとできる所です。
子ども同士で過ごす遊びと生活の場としての学童保育があります。
それに加えて、日々の生活の中で、子どもの主体性を尊重することも大事にしています。
時間を自由に使える
学校では、決められた時間に決められたカリキュラムがあり、どうしても子どもにとっては窮屈な生活になってしまいます。
学校の授業が終われば子どもの時間です。
学童は子どもがやりたいことを、自分のペースでできる所です。
2,長期休みは朝から保育
春休み・夏休み・冬休み、学校の振替休日などは、朝から保育します。
子どもにカギを預けて、親が先に出かけることは、親にとってその日一日中、気になります。
そんな時に朝から学童が開いていると安心です。
3,いろいろな体験活動ができる
仲間と共に出かけて、体験活動をします。
自然の家などへのお泊り・キャンプ・川遊び・海水浴・プール・観劇・みかん狩り…。
それぞれの学童で計画されて行われています。
4,見守る大人(指導員)がいる
学童保育の場では、常に放課後児童支援員の資格を持った指導員がいて、温かく見守ってくれます。
指導員は、子ども達の遊びのリーダーとして、また、生活を支えるお母さんのような存在で、生活全般のいろいろなことへ配慮しています。
学童では、年齢や発達の状況が子どもによって異なります。
そんな子ども達が一緒に過ごすわけですから、指導員は子どもの発達の特徴の知識と子ども同士の関係をとらえながら適切に関わる必要があります。
そして、指導員は子どもが安心して過ごせるようにし、一人ひとりと集団全体の生活を豊かにするよう配慮しています。
保護者の方に対しては、子どもの様子をお伝えするのも大事な仕事の一つです。
5,働く親を支える
ワーママが、子どもの小学校入学後も引き続き仕事ができるためには欠かせない学童保育です。
学童保育が「放課後児童育成健全育成事業」として、法制化されています。
児童福祉法(第2条)に示されている「国と地方自治体が児童の育成に責任を負う」事業として認められています。
6,地域の子育ての専門機関としての役割
学童保育は、学童期の子どもの生活と子育ての専門機関として地域に根差しています。
また、学校だけでなく、地域との連携も大事にしています。
地域の行事には積極的に参加し、交流を図ります。
学童保育の入所申込 いつから、料金は?
1,入所申込時期
翌年4月から入所の場合、11月から翌年の1月のまでの間となっているところがほとんどです。
2,申込先
ウエッブサイトで確認し、必要書類を確認するとよいでしょう。
また、各自治体や、学童へお問い合わせください。
3,料金
運営主体で料金が異なります。
- 公設公営(市町村が直営している)…………3,000~7,000円程度
- 公設民営(自治体が設置し民営)…………3,000~10,000円程度
- 民設民営(民間企業などが設置し運営)…………30,000~50,000円程度
学童保育の保護者会
1,保護者会はなぜ必要なの?
- 孤立しがちな生活環境の中、共に子どもを育てていく場となります。
- 自分の子だけでなく関わり合う子ども達の様子を知ることができます。
2,保護者会には必ず入らなければならないの?
- 各学童で、保護者会の在り方は、違っています。
- 運営形態で、保護者会が運営している学童の場合は、関わる頻度がおのずとおおきくなりるでしょう。
- 行事によっては安全確保のために保護者の協力が必要で、活動の充実のためには保護者の力は大きいといえます。
3,保護者会に入る利点は何?
- 子育ての仲間ができます。
- 行事や体験活動においては、保護者の協力があると、安全確保ができるため、ダイナミックな活動へとつながり、充実します。
- 自分の子どもが日ごろ関わっている仲間との様子がわかります。
- 運営など様々な活動の中で、親としての成長するチャンスとなるでしょう。
まとめ
小学校の準備として、学童保育の申し込みにあたり、学童保育の実態をあらかじめ知っておくといいでしょう。
この記事では、
1,学童保育における子どもの生活
2,学童保育の役割とメリット
3,学童保育の申込先と時期、金額
4,学童保育の保護者会は
についてまとめました。
見学に行った時は,子ども達の表情、指導員との会話などを見て、参考にされてください。
よい学童保育との出会いと、お子様のより良い成長を期待いたします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。感謝しております。
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